勉強について(1) 勉強は根っこ

宿題やドリルをひたすらやっているとき、

それ自体はつまらないなあと感じるかもしれません。

そんなとき、学校の勉強が、何につながっているのかを確かめてみると、続けてみようと思えるかもしれません。

学校の勉強は、植物でたとえると“根っこ”

頭のよさの“根っこ”

サッカーで、うまいパスやシュートができるようになりたいとき、いきなり試合を経験してもうまくいきません。


まずは毎日、筋トレやストレッチをします。

走りこみをします。

パスやシュートの動作を地道に練習します。


歌がうまくなりたいとき、いきなり曲を練習してもうまくいきません。


まずは発声練習をします。

音程の練習をします。

腹式呼吸や、のどの開け方を練習します。


漢字や計算をただひたすらくりかえして、将来使うのかと思うかもしれません。

学校の勉強は「筋トレ」です。「走りこみ」です。「発声練習」です。

それは、大人になって頭のよさを発揮するための土台になります。


知識の“根っこ”

新しい知識を得るために、本を読むとします。先輩から話を聞くとします。

たとえば料理について聞くとします。


もし、その料理の話で出てくる漢字を全く知らなかったら…

名前を全く知らなかったら…

食材の入手方法や栄養価について全く知らなかったら…

混ぜる割合や栄養価の計算方法について全く知らなかったら…


国語・算数(数学)・理科・社会などの基礎をしっかり学校で習い、

知識を身につけることは、新しい知識、もっと深い知識を理解するための土台になります。


知恵の“根っこ”

理科や家庭科を勉強したからといって

残念ながら、それだけでは日用品を自分でつくれるようにはなりません。

電気回路をつくれるようにはなりません。電球をつくれるようにはなりません。

車の運転がうまくなるわけではありません。


ただ、逆にいうと、そういった知恵はみな、学校で勉強したことを生かしているのではないでしょうか。


学校の勉強をしただけで、すぐには、日常や仕事で知恵を発揮できるわけではありません。

ただ、学校の勉強から得た理解、思考力、判断力は、知恵を生み出す土台です。